令和6年検定試験記述問題。篠崎はこう答えた。
改めて、検定試験を受験なさった皆様、
お疲れ様でした。
皆さんは、記述問題にどう解答しま
したか。
今回の問題は、
実践的コミュニケーション能力を
高める授業の課題の改善策
というもの。
実は、このテーマ、背景には、
今文部科学省が国内の日本語学校
を対象に進めいている
「日本語教育の参照枠」
への移行に対する、現場の危惧
が反映されていると、私は見ています。
つまり、
「課題さえ達成すれば、言語形式の
不正確さや未熟さは2の次でいいん
じゃないの。」
という考えに対する警鐘です。
実際、いくら会話力が向上しても、
言語形式についての知識が不十分で
あれば、
特に進学目的の留学生は、入試を
突破できず、路頭に迷います。
それだけに、学習目標を踏まえつつ、
言語内容と言語形式双方に配慮した
授業設計が求められるわけですね。
また、今回のキーワードは、
FonFS、FonF、FonM。
キーワードすべてを使うこと。
もちろん、言われなくてもすべて盛り込み
ましたよ(^_^)
授業イメージとしては、CLL。
というわけで、ご参考になさってください。
(あくまでも私の答えであって、模範解答
ではありませんので、ご注意を。)
以下。
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本授業の問題点は、言語形式より言語内容を
重視するFonMに偏った授業を行ったことが
原因であると考えられる。
とはいえ、言語内容より言語形式を重視した
FonFSの授業を行えば、「課題遂行」という
当初の目標が達成できない可能性がある。
従って、方針としては、言語内容を重視しつ
つも言語形式にも配慮したFonFの授業を行う
ことが適切である。
具体的には、最初の数分でウォーミング
アップをした後、10分程度学習者にRP活動を
行わせながら、その様子を動画で撮影する。
その後、25分程度、学習者と一緒に動画を見
つつ、言語形式上の問題点と解決策を学習者
自身に考えさせながら、適切な語彙や表現、
文型などを適宜提示していく。
最後に、学習した内容を意識させながら、再
度10分程度、先と同じRP活動をさせ、学習内
容の定着と言語運用力の向上を目指す。
このような活動を行うことにより、学習者
はブロークンな日本語から抜け出し、正確か
つ自然な言語運用能力を身につけることが期
待できる。(409字)