なぜ千手観音に千本手があるのか。

ただ今、こちらの書籍を通読中。

沢庵宋彭『不動智神妙録』
https://amzn.to/4d0SMEr

以下、アマゾンでの紹介。

＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝

宮本武蔵の『五輪書』、柳生宗矩の
『兵法家伝書』とならぶ三大兵法書
の一つ『不動智神妙録』。

書いたのは武士の家に生まれながらも
得度し、大徳寺住持となった禅僧・
沢庵宗彭。

剣の修行は心の修行に他ならないと
いう「剣禅一如」が初めて説かれた
一書で、

戦いのみならず万事に対処できる心と
体の動きが解説されている。

＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝

書籍のタイトルにも書かれている
「不動智」とは、心がまったく動かない
ということではなく、

自由自在に動きながら、１つの物ごとに
とらわれない心の働きを言います。

１つの物ごとにとらわれると、他の物
が見えなくなってしまう。

それを諫めた教えなんですね。

この書に以下のような一節があります。

以下、現代語訳。

＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝

千手観音に千本手があることを考えま
すと、

弓を取るその手にとらわれるならば、
他の九百九十九の手は用に立ちますまい。

一つの所に心を止めないからこそ、
千本の手が用に立つのです。

いかに観音菩薩とはいえ、身一つにどう
して千本の手を持っておられるのか。

それは、不動智さえひらけたならば、
手が千本あってもみな用にたつことを
人々に示そうとして作られた姿です。

　　　　　　　　　　　　　　（p.65）

＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝

なるほど。

そういう意味があったのか。

恥ずかしながら、そのようなこと、
今まで考えたこともなかったです。

翻って、今の日本語教育、特に日本語
学校をみてみると、

『日本語教育の参照枠』、Can-doに
沿った教育へとどんどん改革が進めら
れています。

それはそれで確かに相応に意義のある
ことだと思いますが、

見方を変えれば、業界全体がCan-doと
いう１つのツールに囚われすぎている
ようにも見えます。

そもそも学習の目標は学習者が決める
もの。

文法を学びたいという学習者には文法
を教えればいいし、

会話を学びたいという学習者には会話
を教えればいい。

教師は、学習者のニーズに沿って自由
自在、千変万化に対応すればいいので
す。

そこから目を外し、教える側の都合で
学習者の目標を１つに固定すれば、
必ずひずみが出てきます。

そして、流行り物は必ず廃れる時が
来ます。

とはいえ、認定日本語学校という枠
の中にいれば、

どうしても、その枠の中の論理に合わ
せざるを得ない。

こればかりは、一教師の努力では
どうにもなりません。

であれば、そうしたしがらみがない
環境を手にしておくというのは、

息の長い日本語教師であり続ける
ために必要なことではないでしょうか。

かくいう私も、一方で大学教員という
場所に身を置きながら、

起業という形で自由な場所を手に入れ
ました。

お陰様で、日々機嫌よく日本語教育を
しています。

しかしながら、だからといって、
皆様に起業しろと言うつもりは
ありません。

それはそれで、ハードルが高いから
です。

ですが、オンライン日本語レッスンは
違います。

プラットフォームに登録して日本語の
レッスンをすれば、

事務的なことはすべてプラットフォーム
がしてくれます。

もちろん、いろいろなニーズの学習者
が来ますが、

逆にそれに対応する力を徐々に身に
つけていけば、

息の長い日本語教師ライフを手に入れる
ことができるでしょう。

船が沈み始めてからあがいても遅いです。

今すぐお申し込みください。

オンライン日本語教師滝澤ゆりか
「オンライン日本語レッスン構築講座」
【全６回】第２期
（2024年10月27日〜2025年1月5日開催）
https://www.kanjifumi.jp/takizawa_seminar/