日本語学校、専任教師増員へ。今後どうなる?

先日、こんなニュースが飛び込んできました。

◆日本語学校、専任教師増員へ 「生徒40人に1人」
 義務化:日本経済新聞
 https://00m.in/gtCvm

これまで生徒60人に1人とされてきた
日本語学校での専任教師の配置基準を、

「40人に1人」

に引き上げるというもの。

今年の4月からこの認定基準が施行され、

2029年4月以降は、この認定を満たして
いない日本語学校は学生の受入ができ
なくなります。

日本語学校は、今後、単純に考えて
現状の1.5倍の専任教師を雇用しなければ
ならなくなるわけです。

これは、日本語学校にとっては、
かなりきついのではないかと思います。

なぜなら現状においてすら日本語教師が
かなり不足していて、

募集してもなかなか集まらない状況
だからです。

今後は、教師を揃えることができずに
事業継続困難で、閉校を余儀なくされる
学校も出てくるでしょう。

ですが、だからと言って私は今回の
政府の措置を批判するつもりはありません。

むしろ、歓迎しています。

なぜなら、これを機に日本語学校様に
日本語教師の大幅な処遇改善を検討して
いただきたい、

そのきっかけになってほしいと思うから
です。

というのも、私は今後、抜本的な
処遇改善が図られなければ、

2段階で日本語教師の日本語学校離れ
が進むと考えるからです。

第1段階は、

「日本語教師という職が選ばれない。」

です。

今回のコロナ禍で、雇止めを食らった
日本語教師を中心に

「日本語学校も飲食業と同じく、
 不安定職種の1つ。」

という認識が広まりまったように思い
ます。

雇止めを食らった日本語教師がコロナ
明けになっても学校に戻ってこない
という話はいたるところで聞きます。

しかも、今多くの業種で人材獲得競争
が進んでおり、

待遇改善が急ピッチで進んでいます。

となれば、感染症リスクが今後も続く
と考えれば、

待遇改善が進まない日本語教育にいつ
までもしがみついている必要はないと
考えるのは、自然の理。

つまり、そもそも日本語教師のなり手
が減っていくと予想されるのです。

そして、第2段階は、

「オンラインレッスン講師への転職」

です。

それでも日本語教師を続けたいという
人は、

日本語学校ではなくオンラインレッスン
講師に流れると予想されるからです。

といいますか、もうすでにその流れは
始まっていると感じます。

オンラインレッスンのほうが、日本語
学校より時給が1.5倍以上いいですし、

シフトも自分の都合に合わせて組む
ことができますし、

授業準備もさほど必要ないですし、

職場の人間関係に悩む必要もありま
せんし、

基本的にやる気があって、気の合う
学習者とだけ1対1で指導すればいい。

事実、現在開講している

オンライン日本語教師Akiko
「オンライン日本語レッスン構築講座」
【全6回】 第3期
https://www.kanjifumi.jp/akiko_seminar/

も早々と満席になりました。

こういう中で、日本語学校が専任教師や
非常勤講師を集めるためには、

学校にとっては教師もまたお客様という
意識を持ち、

専任教師であれば平均年収500万円以上、
非常勤講師であれば時給4000円以上。

さらに、授業準備は30分以内で済む
仕組み作り。

ぐらいはやらないと、集まらない
のではないかと思います。

逆に、私たち日本語教師にとっては

「教師の処遇改善に積極的な日本語学校」

を選ぶ目、臨機応変に対応する姿勢を
持つことが重要だろうと思います。


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