試行試験も検定試験も基本重視。そして…。
今回の試行試験で明らかになった
のは、
【基本重視】
ということです。
特に今回は試行試験ということ
でしたので、
より基本を重視した問題になって
いたのかもしれませんが、
基本的には、基本重視の姿勢は
今後も続くと思われます。
また、これまでの日本語教育能力
検定試験についても、
もちろん中には、ちょっとひねった
問題もありますが、
基本的な事項をちゃんと理解して
いれば、合格ラインは十分超える
設計になっています。
ですので、日本語教育能力検定試験
も、
来年から本格的に実施される日本語
教員試験も、まずは、
【基本をしっかり身につける】
ということが、合否の大きなポイント
になります。
このように言うと、
「じゃあ、試験によく出るキーワード
をざっと覚えれば、
合格できるんじゃね。」
のように考える方がいますが、
そういうことではありません。
キーワードを覚えることは必要ですが
それはあくまでも表面的なこと。
そうしたキーワードがどういった
仕組みやシステム、原理原則の
上に乗っかっているものかを
理解することが重要なのです。
例えば、受身であれば、
・直接受身
・非情の受身
・間接受身(迷惑の受身)
・持ち主の受身
等がありますが、
これらの意味と代表的な例文を
覚えるだけでは不十分で、
「そもそもなぜ受身文を作る必要が
あるのか。」
「なぜ日本語の受身文は、主語が
有情物であることが原則なのか。」
「そもそも直接受身は何が直接で、
間接受身は何が間接なのか。」
という基本の基を押さえることが
大事なのです。
そうすると、なぜ非情の受身や
持ち主の受身が存在し、
かつそれらが特殊な受身と位置付け
られるのかが、よくわかります。
このように、文法にしろ、教授法に
しろ、
表面的な知識の根底に存在する
仕組み、システム、原理原則を
理解することが大切なのです。
ただ、これらを初学者が独力で
見出していくのは、至難の業。
やはり熟達者から教わるのが
最も効率的で、
結果的に最もコスパがいい方法です。
つまり、基本を押さえるということ
に加え、
【誰から学ぶか。】
ということが、試験合格には
非常に重要な要素ということが
できるのです。