「手伝わせられていたらしいですね」の形態素数(その2)。
前回、
平成27年の問題の
「手伝わせられていたらしいですね」
という文の動詞「手伝う」の語幹に
いくつの形態素が付加されているか。
という問題を出しました。
メールをいただいた皆様、ありがとう
ございました(^_^)
今回は、その答え合わせをしますね。
まず、動詞「手伝う」の語幹は含まれ
ません。
ですので、
「手伝わ」
までが動詞で、数えるべき形態素は
それ以降となります。
以下、各形態素の説明の左側が
文法カテゴリーで、
右側が意味・機能です。
せ :ヴォイス(使役)
られ :ヴォイス(受身)
てい :アスペクト(ている)
た :テンス(過去)
らしい:モダリティ(推量)
です :モダリティ(丁寧さ)
ね :モダリティ(確認・情報共有)
というわけで、答えは【7つ】
となります。
いかがでしたか。
できましたか。
ちなみに、日本語の文末表現は
このように、必ず
「ヴォイス-アスペクト-テンス-モダリティ」
の順に並んでいます。
しかも、それだけでなく日本語の副詞にも
▼ヴォイスの副詞
▼アスペクトの副詞
▼テンスの副詞
▼モダリティの副詞
があり、
これらは、文中でちょうど上の並びが反転する
形で、文中に配置されるのです。
図で示すとこのような感じです。
例文は異なりますが、理屈は同じです。
https://bit.ly/3pZE3a5
(出典:篠研の通信講座講義資料No.009
「日本語の構造」)
ご覧の通り、命題を中心にして同心円状に
広がっているんですね。
まさに、
「文法のバームクーヘンやぁ。」(彦摩呂風)
はい、ネタが古すぎました(笑)