令和4年検定試験記述問題。篠崎はこう答えた。
改めて、検定試験を受験なさった皆様、
お疲れ様でした。
皆さんは、記述問題にどう解答しま
したか。
今回の問題は、
どのような形で学習者に自己評価を
促すか
というもの。
テーマとしては、可もなく不可もなしの
妥当な内容。
個人的には、
「日本語教育って、本当に評価が好きだな。」
といった印象。
また、キーワードの設定が復活しました。
今回のキーワードは、
代替評価、形成的評価、ルーブリック、
内発的動機づけ、学習ストラテジー
です。
キーワードは、記述の難易度を上げる仕掛け
というより、
より的を得た内容を書くための道標、ヒント
と捉えるべきでしょう。
今回も、私はすべてのキーワードを盛り込み
ました(^_^)
というわけで、ご参考になさってください。
(あくまでも私の答えであって、模範解答
ではありませんので、ご注意を。)
以下。
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そもそも自己評価は、自律的な学習や主体
的な学びに繋がりにくい他者評価の代替的評
価として教育界で注目されてきた。
自己評価を行う意義は、学習者に自己モニ
ターや内省の機会を提供することにより、学
習管理能力を促したり、自分に合った学習ス
トラテジーを工夫したりなど、自律的かつ主
体的な学習に繋がる点にある。また、これに
より、学ぶことそのものに肯定的になれば、
内発的動機付けの向上も期待できる。なお、
自己評価は学習過程での学びの改善が目的で
あることから、形成的評価としてコース実施
中に行うこと望ましい。
一方、問題点としては、評価が主観的にな
ることや評価基準が一定ではない点をあげる
ことができる。ましてや学習者は評価の専門
家ではないため、学びの改善に繋がる評価が
できるとは限らない。そこで、評価項目と評
価尺度を備えたルーブリックを提供すること
で、より客観的かつ建設的な評価を促す。
以上を踏まえ、学習者にはあくまで学びの
改善を目的に自己評価をするよう促す。
(420字)