対人サービス業での特定技能受入で企業が求めるものとは?

こんなニュースが飛び込んできました。

対人サービス業界での特定技能外国人受入れ
について
~1000社アンケートから見えた採用ニーズ
https://bit.ly/3H9V6tc

これは、

一般社団法人全国人材支援連合会と
一般財団法人 JAPAN LEADING EDGE FOUNDATION

が、

特定技能14分野の介護業、宿泊業、外食業の
採用担当者を対象に、

海外人材採用に関する分野別調査(介護業/
宿泊業/外食業)を共同で実施したアンケート
結果です。

それにしても、1000社に実施したとは、
凄い規模ですね。

アンケートは、全部で6項目。

そのうち、私が注目したのは調査4と
調査5。

なぜなら、これらの項目が私たち日本語教師
に大きく関係すると思われるからです。

まず、調査4から。

質問は、

「海外人材を採用する際に期待する事は
 何ですか?(上位3項目回答)」

結果は以下の通り。

<介護業>
『長期(3年以上)の定着(70.0%)』
『日本語力の高さ(69.4%)』
『顧客対応力・接客マインドの高さ(55.3%)』

<外食業>
『日本語力の高さ(65.2%)』
『顧客対応力・接客マインドの高さ(60.6%)』
『長期(3年以上)の定着(53.4%)』

<宿泊業>
『顧客対応力・接客マインドの高さ(63.6%)』
『日本語力の高さ(49.7%)』
『人件費の軽減(47.0%)』

「日本語力の高さ」はさもありなんですが、

それだけではなく、

「顧客対応力・接客マインドの高さ」が
上位3位以内に入るのは、さすが接客業
です。

続いて、調査5。

質問は、

「海外人材を採用する際に不安な事は
 何ですか?(上位3項目回答)」

結果は以下の通り。

<介護業>
『日本語力(60.7%)』
『早期(1年以内)の退職・転職(58.0%)』
『顧客対応力・接客マインド(56.2%)』

<外食業>
『日本語力(57.4%)』
『顧客対応力・接客マインド(56.3%)』
『早期(1年以内)の退職・転職(52.0%)』

<宿泊業>
『早期(1年以内)の退職・転職(56.5%)』
『顧客対応力・接客マインド(53.6%)』
『日本語力(45.3%)』

こちらも、

「日本語力」と「顧客対応力・接客マインド」
が上位を占めています。

在留資格「特定技能1号」に求められる
日本語力は日本語能力試験N4以上です。

ただし、この基準は製造業や農業なども
含んだ指定の14分野(業種)に合わせた
もの。

接客業であれば、最低でもN3程度の日本語力
がなければ、とても現場の業務はこなせません。

そう考えれば、特定技能の外国人を雇用する
企業には、

「雇用している外国人に日本語能力試験
 N3程度の日本語力をつけてほしい。」

というニーズがかなり強くあると考えられ
ます。

これは、以前から指摘されていたことなの
ですが、

今回のアンケート結果で、より鮮明になった
と言えるでしょう。

篠研で来月

《残席5》
篠研の日本語の教え方セミナー
「日本語能力試験N3対策指導法
-科目別指導のポイント-」
       (2022年1月23日開催)
https://www.kanjifumi.jp/n3_seminar/

を実施するのも、そうした背景があるから
なのです。

さらに、

「顧客対応力・接客マインド」

ですが、

「これは、企業の方で日本人社員と
 一緒にやればいいんじゃないの?」

と思われるかもしれませんが、
それがそう簡単ではありません。

想像してみてください。

日本語力がN4レベルの外国人に、

日本語教師の素養もなければ、
外国人との接し方もおぼつかない
一般の日本人の方が、

上手くコミュニケーションできると
思いますか。

例えば、マナー講師の方が日本人社員
に言うのと同じように、

「おもてなしの心を大切にしましょう。」

と、外国人社員に言っても、

「おもてなしの心」

がどんな心を意味するのか、よく分から
ないでしょうし、

そもそも「おもてなし」という語彙が
その外国人の頭に入っていない可能性が
極めて高い。

外国人の中には、

「おもてなし」→「表なし」→「裏だけ?」

はぁ?(´Д`)ハァ…

と、わけのわからない類推で思考が迷宮
入り(笑)してしまう者もいないとも限ら
ない。

こういうことに、パッと気がつけるのは、
やはり日本語教師なんですね。

つまり、企業の特定技能外国人に対する
「顧客対応力・接客マインド」教育の
ニーズに応えられるのは、

日本語教師しかいないのです。

とはいえ、多くの日本語教師の方は、
ご自身がしっかりビジネスマナーを
学んだ経験がない模様。

ましてやビジネスマナーの授業など
したことがない。

しかも、ビジネスマナーというと、
なにか高尚なもののように考えてしまう。

でも、それは違います。

その考えは、まったく違うのです。

実は、ビジネスマナー教育というのは
極めてシンプル。

挨拶や笑顔など、たった5つのことを
マスターさせれば、外国人の接客レベル
は格段に上がるのです。

篠研が2月に

篠研企画 山本久美オンラインセミナー
「ビジネス日本語を教える上で押さえて
 おきたいビジネスマナーの基本」
           (2月20日開催)

篠研企画 山本久美オンラインセミナー「ビジネス日本語を教える上で押さえておきたい ビジネスマナーの基本」(2月20日開催)

を実施するのも、日本語教師の方に
上記のような認識のずれを改めていた
だくとともに、

ビジネスマナー教育をモノにしていただく
ことによって、

より多くのビジネスチャンスを掴んで
いただきたいからです。

日本語力もビジネスマナーも、日本で働く
外国人には、必ず求められるものです。

ぜひ、そうしたニーズに応えられる日本語
教師になってくださいね。


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