検定試験は本当に3ヶ月で合格できるか。
YouTubeチャンネル
「篠研の日本語教育能力検定試験対策」
では、
「私はこうして日本語教育能力検定試験に
合格した!」
https://bit.ly/3LvMLDm
と題して、検定試験に合格なさった方々の
インタビュー動画を紹介しています。
先日も、昨年の検定試験で合格した大槻
由香様にインタビューをさせていただき
ました。
(近々、YopuTubeチャンネルにアップ
いたしますので、楽しみにしていて
くださいね。)
で、大槻様のお話でとても印象的なことが
ありましたので、紹介しますね。
大槻様は、篠研の通信講座を選ぶ前に
ネットで検定試験の情報を、とにかく
調べまくったのだそうです。
その結果、
「講師の篠崎先生は、剣道六段!
六段もの人が金儲けなど考える
はずがない。」
ということで、篠研の通信講座に決めら
れたそうです(そこですか!(笑))
そこで、私は大槻様にこんな質問を
してみました。
「ネット上では、よく
『検定試験は3か月で合格できる。』
を謳い文句にしているサービスも
ありますよね。
どうしてそちらを選ばれなかったん
ですか。」
すると、大槻様は、
「検定試験が合格率20%台という難しい
試験であることは知っていました。
だから、3か月で合格できるという
のは違うと思ったんです。」
なるほど、素晴らしいですね。
こうした判断は、しっかり情報収集した
方でなければ出てきません。
検定試験についてあまり調べもせず、
期待値だけで判断しようとすると、
こうした甘言に引っかかってしまうのです。
では、
「検定試験は3か月で合格できる。」
というのは、嘘なのか。
それは、必ずしもそうではありません。
おそらく「3か月で合格した」という
体験談をネット上で出されている方は、
本当に3か月で合格なさったんだろうと
思います。
問題は、
「なぜその人は3か月の勉強で合格できた
のか。」
ということ。
そして、
「そのケースが、自分に当てはまるか。」
ということです。
ご存知の通り、日本語教育能力検定試験
の出題範囲は膨大です。
(ご存じない方は、こちらをご覧ください。
なお、令和4年から出題範囲が変わります。
http://www.jees.or.jp/jltct/pdf/R4syutsudai.pdf)
これをどうしたら3か月の勉強で合格まで
もっていけるのか考えてみてください。
考えられるケースを挙げてみると以下の通り
です。
1.3か月間、検定試験の勉強に没頭した。
おそらく1日5~6時間では間に合わない
でしょう。
1日10時間程度のペース、しかも全集中で
勉強しないと、全範囲をマスターするのは
難しいです。
逆に、そこまでフルベットして一気に知識
を身につければ、短期間で合格できるかも
しれません。
2.以前にも日本語教育について勉強した
ことがある。
例えば、大学が日本語教育学の主専攻
ないし副専攻で、学生時代に一通り勉強した
ことがある。
その上で、社会人になって久しぶりに検定
試験の勉強をしたというケース。
これだと、確かに直近では3か月であっても、
それまでの蓄積があるので合格できるかも
しれません。
3.1を聞いて十が理解できるなど、もともと
地頭がいい。
1つの知識を身につけることで、その知識を
自分でさまざまに応用できる抽象思考が得意
な方であれば、合格できるかもしれません。
以前、私が大学で指導した台湾からの留学生
が、在学中に検定試験に一発合格したのです
が、その学生は、確かにこのタイプでした。
(それでも丸2年間勉強しましたが。)
もし、皆さんが上記のいずれかに
当てはまるのであれば、
もしかしたら、3か月で合格できるかも
しれません。
ですが、もしそうではないのであれば、
「私は、そうした謳い文句には当ては
まらない。」
と判断し、ご自身に合った現実的な
勉強法を検討すべきです。
いずれにしても、目先の甘言に惑わされず、
先の大槻様のように検定試験についての
十分な情報収集、
そして、それに基づいた現実的な判断と
いうのが大切なのです。
ましてや、今年から出題範囲が変わります。
その情報に触れずして、検定試験に臨む
のは、あまりにもリスクが大きすぎます。