「教案作成必須」という呪縛。
「授業準備で大変だ。」
という方、はたまた、
「授業の準備が大変すぎて身が持たない。
もうやめたい。」
という方、少なからずというか、
かなりの数いらっしゃるようです。
そういう方というのは、往々にして
▼責任感が強い
▼真面目、一生懸命
▼素直
▼仕事に妥協しない
▼完璧主義(に近い)
▼教わった通りに実行する
といった性格の方が多いようです。
もちろん、こうした気質というのは、
教師としては理想的なものであって、
私自身もかくありたいと日々精進
しているわけですが、
反面、こういう方は、
▼楽をすることに罪悪感を感じる
といった一面も持っているようで、
これが度を過ぎてしまうと、結果として
「自分で自分を苦しめる。」
ということになってしまっているのでは
ないかと思うわけです。
そして、そうした「行き過ぎた」ものの
象徴が、
【初級文型導入授業の教案作成】
にあるのではないか、と多くの先生方
との対話の中から感じるようになりました。
確かに、教案作成というのは、
教育実習で必ず行うものですし、
特に、これから日本語教師を目指そうと
いう方にとっては、
授業の大まかな流れから細かな所作、
1つ1つの教師のセリフにいたるまで、
そのセオリーを身体知レベルに落とし
込む方法として、
まずは自らの手で教案を作成するという
のは絶対必要な作業です。
いわば、「型」の習得。
武道で言う「守破離」の「守」の
部分です。
ただ、一方で、教案作成に精力を使い
果たし、
翌日、くたくたの状況で授業に臨む
となっては本末転倒。
これでは何のための教案作成か、
ということになってしまいます。
そもそも、教案というのは自転車で
言えば「補助輪」のようなもの。
最初こそ必要ですが、ある程度
乗れるようになれば、
むしろ外した方がいい代物。
二輪で走れるのに、あえて補助輪を
つけて走れば、かえって動きが制限
されて乗りにくい。
実は、教案も同じで、
授業にもある程度慣れ、
授業の進め方もあらかた分かっている
にもかかわらず、
相変わらず教案にガッチリ沿った
授業をしようとすれば、
教案が気になって、返ってぎこちない
授業になってしまうのです。
とはいえ、
「じゃ、さっさと補助輪外しちゃえ。」
とばかりに、
まだ授業に慣れていないタイミングで
教案作成を放棄してしまえば、
自転車もろとも倒れて大けがのもと。
ですので、そこは見極めが必要なわけ
ですが、
(もちろんそこの部分もセミナーで
解説させていただいています。)
いずれにしても、
「もう教案作成を卒業している段階
なのに、
いまだに教案作成の呪縛にとらわ
れて、
結果、自分で自分を苦しめている
のであれば、
その呪縛を何らかの方法で解いた
方がいいのではないでしょうか。」
とご提案したいのです。
思えば、学習者にとって記憶に残る
授業というのは、
▼教案に100%忠実で、それゆえ
予定調和的な平坦な授業
などではなく、
▼大筋こそ離れないものの、時に脱線、
時にハプニングがある授業
ではないでしょうか。
私自身、小中高とお世話になった
先生でいまだに覚えているのは、
だいたい後者のタイプの先生です。
なぜなら、感情が動くから。
であれば、私たち日本語教師も
いい授業を目指すのであれば、
教案作成よりももっと大事なことを
考えなければならないのではないかと
おもうのですが、いかがでしょうか。
詳しいことは、セミナーの中でお話し
するとして、
まずは、初級文型導入授業の授業準備を
授業のクオリティを下げることなく
短縮する方法を身につけることは、
ゆとりある日本語教師ライフをおくる
上で必要なスキルであると思われます。
実際、私自身、こういう考え方に沿って
授業に臨むようになった結果、
おかげさまで、今ではさしたるストレス
もなく、
日々機嫌よく授業をさせていただいて
おります。
これらはすべて、私が25年かけて
身につけたマインド、ノウハウであり、
「自分一人のものに収めておくのは
もったいない。」
と思うので、欲しいという方におすそ
分けできればと思う次第です。
「そんな世界があるのであれば、
ぜひ知りたい。」
という方は、ぜひ下のセミナーにご参加
ください。
肩の力がスッと抜けますよ(^_^)
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2020年12月20日(日)13:00-16:30
篠研の日本語の教え方セミナー
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