今年の記述式問題、篠崎はこう答えた。
昨日、検定試験を受験なさった皆様、
お疲れ様でした。
皆さんは、記述問題にどう解答しま
したか。
今回の問題は、
「やさしい日本語」に批判的な意見
に対してどう思うか。
というもの。
そして、その際、
「言語権」「複言語主義」「規範主義」
(だったかな)
のうち1つ以上盛り込んで答えよ。
また、上記キーワードをどのような意味
で捉えているのかも合わせて書くこと。
という、近年まれにみるひねり技の
問題でした。
今後は、この「テーマ+キーワード」
の合わせ技問題が増えるかもしれま
せんね。
一見、難易度が上がったかのように
見えますが、
見方を変えれば、キーワードという形で
ヒントを出してもらっているわけですから、
出題の親切度が上がったとも言えます。
そこで、今回は、ご参考までに私の解答
を思い出せる限り再現してみようと思い
ます。
(うる覚えのところもありますが、
ご勘弁を。)
ぜひ、「やさしい日本語」に対する理解
を深めていただければと思います。
以下。
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「やさしい日本語」は、在住外国人の言語
権-ここでは、言語で自由に意思疎通をする
権利-を保障し、共生社会の実現に有効な手
段であると考える。
なぜなら、母語の異なる者同士で共生社会
を築くためには、共通言語の存在が必要不可
欠だからだ。
確かに、「やさしい日本語」は「外国人の
日本語を低く見ている」「正しい日本語の学
習を妨げる」といった批判があるが、それは
当たらない。なぜなら、「やさしい日本語」
はあくまでも日本語力の低い外国人に対する
措置であり、日本語力の高い外国人は対象外
だからだ。日本語力の高い外国人には相応に
接すればよく、学習意欲の高い外国人には学
習の機会を提供すればよい。
思うに、このような批判が起こる理由は、
日本が歴史的に単一言語社会だったからでは
ないか。そのため、「正しい日本語を話すべ
き」という規範主義が働いたものと考えられ
る。
今の日本は、一個人が複数の言語を使用す
る複言語主義、そして不十分な日本語を受け
入れる寛容さが求められている。(420字)
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いかがでしょうか。
篠研の通信講座をしっかりなさった方は、
割と簡単に解答できたのではないでしょうか。
・・・なーーんてね(^_^)
でも、本気でそう思っています。
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