自己投資をケチる教師に学習者が投資しようはずがない。
一人前の日本語教師になりたいと強く思う
のなら、
まずはしっかり自己投資をして必要な知識と
スキルを身につける。
そして、それを学習者の前でしっかり発揮する。
その結果、学習者から信用され、自身も日本語
教師として自信がつき、収入もついてくる。
当たり前のことであるはずなのですが、
「日本語教師としてある程度収入が得られたら、
それを元手に自己投資をしよう。」
と考えている人が、なんと多いことか。
残念ながら、そういう方は日本語教師には
向きません。
学習者も、そんな教師について行こうとは
思わないでしょう。
日本語教師になるための身を切る覚悟がない
からです。
いつまでたっても教科書を買おうとしない
学習者とよく似ていますね。
私は、駆け出しのころ、最初の職場が日本語
学校で、
決していい給料というわけではありませんで
したが、
「毎月5,000円は専門書の購入に充てよう。」
そう決めて、毎月数冊買ってはそれを読んで
勉強しました。
当時は5,000円が精いっぱいでした。
もちろん、5,000円だと買ってもせいぜい
2~3冊で、勉強には全然足りなかったので、
職場の本を読んだり、図書館で本を借りて
読んだりもしました。
それでも、10年続けると1千冊を軽く超える
ほど読み込み、
その甲斐もあって、養成講座ではどの分野の
講義でも一定の話ができるようになりました。
それが今の通信講座にもつながっています。
今では、月数万円前後は書籍の購入に充てて
いますし、
コロナ前は月1~2回は県外のセミナーに自費
で行っていました。
なので、月10万程度は自己投資に充てている計
算です。
そこで得た知識で「これは!」と思うものを
通信講座の講義資料に盛り込んだり、
セミナーでお話しさせていただいているという
のが今の流れです。
そもそも学習者は、授業料や教材費をガッツリ
払って(=自己投資をして)私たちの授業を受け
に来るわけで、
その私たちが自己投資をケチっているとしたら
「そもそも学習者と同じ土俵に立ってないんじゃ
ないですか。」
という話。
こういうの、学習者はすぐにわかります。
一人前の日本語教師を目指すのであれば、
まずはしっかり自己投資をする。
ましてや、学校によっては休校、休校で授業に
出るのもままならない状況。
何の学びも自己投資もせず、ただただ嵐が去る
のを巣ごもり待ちしているだけだとしたら、
コロナが収束し「いざ出陣」という段になって、
「た、、立てない! 足の筋肉、なくなってる!」
と、取り戻しようのないほど知的筋肉の劣化に
気づくか、
よしんば、立ち上がれたとしても、以前と全く
異なる教育現場の風景に、
「ZOOM? moodle? Teams? グーグルなんとか?
えっ? 何? 何言ってるかわからない。」
と、激しい浦島太郎シンドロームに苛まれ、
耐えられずにみずから逃げ出すか、
そのいずれかではないかと思うのは、私だけ
でしょうか。