「タテの学び」と「ヨコの学び」。
学びには、2つのタイプがあります。
「タテの学び」と「ヨコの学び」です。
「タテの学び」とは、今よりも上のステージに
上がるために、まったく新しいことを学ぶ、
学びのスタイルです。
学ぶ者を垂直成長させるので「タテの学び」
というわけですね。
例えば、今で言えば、ZOOMやMoodleなど、
ICT関係の新しいツールの使い方を新たに
学ぶなどがこれにあたります。
まったく新しいこと、つまり未体験のことを
学ぶため、
習得するまで多大な時間と労力がかかります。
また、心理的にも大きな負荷、ストレスが
かかります。
また、一時的な失敗のリスクが常について
回ります。
ですが、ひとたびマスターすれば、今まで
対面式授業しかしたことなかったという人が、
▼オンラインで海外の学習者を相手に授業を
したり、
▼WEBコースを作って、自分の代わりにその
コースに働いてもらって、新たなキャッシュ
ポイントを得たり
など、より上のステージに上がることができる
わけです。
一方、「ヨコの学び」とは、今のステージを
より充実させるために、今持っている知識や
スキルをより効率化・自動化するための学び
を言います。
学ぶ者を水平強化させるので「ヨコの学び」
というわけですね。
例えば、パソコンのキーボード入力を早くする
ために、
ブラインドタッチ(キーボードを見ないで入力
すること)を学ぶなどがこれにあたります。
要は、時短のための学びですね。
この学びは、まったく新規なことを学ぶわけ
ではないので、
さほど大きなストレスは感じませんし、
思考や発想の転換も必要ありません。
一時的な失敗のリスクも少ないです。
今までやってきた作業を、より早くするため
なので、作業の手順もわかりますし、不測の
事態も予測しやすい。
その代わり、ステージアップは見込めません。
今の課題や問題を根本的に改善することは
できないのです。
学びには、このように2つのタイプがあり、
どちらにも一長一短があります。
今のやり方で現状うまくいっていて、特に
変更する必要がなければ、
当面「ヨコの学び」に軸足を置いた学習に
専念するのが定石です。
一方、周囲の環境が激しく変化していて
今までのやり方が通用しなくなっている、
あるいは、自分はそろそろ上のステージに
上がるタイミングだと感じるのであれば、
リスクを負ってでも「タテの学び」にシフトし、
現状突破にチャレンジする勇気も必要です。
もちろん、今は特に問題がなくても、将来
の変化に備えて、リスクを最小限にしながら
少しずつ「タテの学び」を加えていく。
そういう戦略もあります。
大事なことは、今自分は概ねどのフェーズに
立っていて、
先々のことを考えれば、今どういった学びに
軸足を置くべきなのかということを見極め
ながら、
然るべき学びを継続的に実行していくという
事です。
「嵐が去るまで何もしない。」
一見これが最大のリスク対策のように思えますが、
実は、これこそ作業の効率化も現状突破力も
身につかない、一番大きなリスクなのです。