海外ではすでに熱いビジネス日本語教育。この流れに向け準備せよ!
本メルマガ読者でベトナム在住のY.M様より
お便りを頂戴いたしましたのでご紹介いたします。
Y.M様、遠いベトナムからのお便り(eメールだから
関係ないですね(笑))ありがとうございました。
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篠崎先生と仲間達、の皆さん
いつもお世話になっております。
最近ビジネスパーソンの日本語教師について
メールがくるようになりましたね。
実は、ベトナムでも私の仕事の半分は会社員に対して
です。
特に日系企業の社員(幹部候補生)への日本語教育が主
です。
私が担当するのは現地教師(N2保持者)が苦手とする分野
です。
ちょうどビジネスパーソン、ビジネス日本語にも興味が
あった私は国内でも同じ流れになってる様子に、
このままベトナムでも会社員中心でやっていけたら
と思っています。
収入面でも違いますね。
学校でも日本人教師は、新人現地教師の3倍、ベテラン
教師の2倍はもらってますが、
日系企業の社員用となると更に高い。
日給の3分の2を1時間半で頂いています。
ここでは、JLPTN2,N3合格を目指す形になっていますが、
優秀な社員達の日本出向に向けて会話クラスの必要性も
高くなって来ました。
現地教師(N2保持者)は社長なのですが、二人三脚で
こちらでのビジネスパーソン向けの授業を作るために
新しい日本語センターを目指しています。
動画、講座出られる日を楽しみにしています。
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素晴らしいですね(^_^)
新日本語センター設立、頑張ってくださいね。
「給料が●●の2倍/3倍」というのは、給与格差が
比較的少ない日本では、あまり聞かないフレーズですが、
海外だと当たり前のようによく聞きます。
かくいう私も3年前にベトナム(ハノイ)に視察旅行に
行ってきました。
そこでいくつかの日本語教育機関を見てきたのですが、
その中で、日本企業の委託を受けて日本語教育を行って
いる日本語学校がとても印象に残っています。
日本企業の中には、人材確保のため毎年数十人単位で
現地のベトナム人を採用し、
渡日前教育として現地の日本語学校で半年間日本語教育
をするところがいくつもあるのだそうです。
ある企業は、その日本語学校で半年サイクルで随時50名の
ベトナム人社員に日本語教育を受けさせ、
その後は、神奈川の研修所でさらに教育をするのだとか。
もちろん、その日本語学校で働くネイティブ日本語教師の
待遇は群を抜いており、
国民の平均月収2~3万円、5万あったら富裕層という
ベトナムにあって、月給10万円というから驚きです。
先ほどのY.M様のお便りや私の視察旅行から考えると、
今後は、今まで以上に日本国内のビジネス日本語教育の
マーケットが拡大すると思わずにはいられません。
なぜなら、海外現地で日本語教育を受ける外国人の多くは
その後日本で働くことが前提とされているからです。
日本で働かないのであれば、何も高いコストや時間を投資
して日本語を勉強する意味などありません。
彼らが日本で働き、そして日本でさらなるキャリアアップを
していくとすれば、
各キャリア、各ステージで必要とされる日本語教育が必ず
紐づいてきます。
であれば、私たち日本語教師も来るビジネス日本語教育
の需要に向けて、しっかり準備をしておくべきではない
でしょうか。
特に重要なのが情報収集。
しかも、それはすでにネット上にある正しいのか正しく
ないのか分からないようなものではなく、
現場経験者からの口移しの情報、間違いのない、そして
ディープな情報。
そうした嘘偽りのないクオリティの高い情報に早めに
触れておくということが、
より正確な未来の青写真を描く上で最重要なのです。
冒頭でご紹介した
篠研主催 長崎セミナー
「企業研修における日本語教育-ワンランク上の日本語教師へ!-」
https://www.kanjifumi.jp/nagasaki_seminor_tokyo/
も、そうした大きな文脈を踏まえた上での企画。
決して思いつきや単なる勢いでやっているわけではありません。
繰り返しになりますが、長崎さんのセミナーは
今のところ年1回限りの開催です。
めったにない機会です。