普段の授業が「廃話」になっていないか。(その1)
みなさんは「廃話」という言葉を
ご存知でしょうか。
これは広東語で無駄な話、意味のない話
という意味なんだそうです。
この「廃話」、日本語の授業でもこの
「廃話」のようなやり取りが見受けら
れるのではないかと思います。
例えば初級の授業で壁にかかっている
時計を指さして
「今は何時ですか」
(↑見ればわかる。意味なし。笑。)
と聞いてみたり、
教室に貼ってあるポスターを指さして
「壁にポスターが貼ってあります」
(↑だから?意味なし。笑。)
と学習者にコーラスさせたり。
私たち教師側からすれば、これは時を表す
言い方や
「てあります」の文型を理解させ定着させる
ために必要な活動だと認識していますが、
学習者にとっては、紛れもない廃話。
こんな授業をされたら、やる気も失せる
というものではないでしょうか。
実際、成人を相手に時計が目の前にあるのに
「今何時ですか」と聞いたり
「ポスターが貼ってあります」と言ったり
ということはほとんどないわけで、
実質的にはこれは「廃話」なんです。
じゃあどうしたらいいか。
例えば、「てある」の導入。
こういう場合、まずは「てある」が普段の
生活の中でどういう時に使っているかを
振りかえることが大事です。
少なくとも、
「壁にポスターが貼ってあります」
なんていう使い方はしない。
あえて言うとすれば、
「壁にポスターがある。」
ここで、わざわざ「てある」なんて
まどろっこしい表現は使わないので
はないでしょうか。
皆さんなら、どうやって廃話になら
ないように「てある」を導入しますか。