20代までと40代以降とでは、学び方が違う。
先ほども少しふれました通り、
大事なことは「何を勉強するか」ではなく、
「どう勉強するか。」です。
そもそも試験勉強において「何を勉強するか」は
「試験に出る内容を勉強する」
に決まっているわけで、
検定試験のように出題範囲の広いものについても
つまるところ、
「どこからでもいいから勉強を始めて、
試験日までにすべての範囲を頭に入れればいい。」
わけです。
どこの入り口から入っても、それ自体は大きな
問題ではなく、
試験日までに出口から出る(=試験範囲を網羅する)
ということのほうが100倍大事。
(にもかかわらず、どの入口から入ろうかと逡巡して
いつまでたっても最初の一歩が踏み出せない人の
いかに多いことか。
嗚呼もったいない、もったいない。)
もう本当に、四の五の言わずにさっさと行動すれば
いいのに。
ただ、問題はそこにとどまりません。
たとえ最初の一歩を踏み出したとしても、間違った
方向に進んでしまえば、永遠にゴールにはたどり
着けません。
「方向」とは、つまり学習方法です。
私はこれまで、試験勉強で失敗した方をたくさん
見てきました。
失敗のパターンはいろいろありますが、典型的な
ものは
1.そもそも検定試験合格を甘く考えていた。
2.若かりし20代のころの勉強方法を、そのまま
しようとした。
です。
1は、説明するまでもないでしょう。
「試験勉強を始めるのが遅かった。」
「こんなに出題範囲が広いとは思わなかった。」
「昨年A判定だったので、今年は簡単に
合格できると思った。」
合否通知後に、このような感想を漏らす方は
だいたい1のパターンです。
2は、ご本人はご本人なりに一生懸命やっている
だけに、ちょっと深刻です。
20代のころの勉強方法とは何かというと、
「暗記重視の学習法」
です。
「多少理解が不十分でも、とにかく試験に出そうな
キーワードを覚えていれば何とかなる。」
そんな発想の学習法です。
20代のころはそれでもよかった。
小難しい理屈を理解するより、丸ごと覚えた方が
早い。
力技で暗記することができたからです。
20代はそれをやりきるだけの若さというか
体力があった。
あれからウン十年(笑)
身体的な体力も、知的体力も学びのブランクが
あれば、確実に20代より衰えています。
それを意識せずに20代のような学習をすると
どうなるか。
まるで、子どもの運動会に出て、久しぶりに
走って、衆人環視の中、派手に転ぶお父さん
のようなものです。
では、どうしたらいいのか。
40代以降は、体力は衰えているものの、
ものの道理や理屈、抽象的な思考や理解は
人生の経験値なども手伝って、若い時より
高かったりします。
なので、40代以降で目指すべきは、
「暗記重視の学習法」
ではなく、
1つ1つ理詰めで理解し、頭に整理しながら
知識を収納していく、
「理解重視の学習法」
です。
長くなりそうなので、次回に。