初級文型の導入例文は、何気ない日常の中に隠れている。
先日、東京で行ったセミナー
篠研の日本語の教え方ワークショップ
「初級文型導入の授業準備を短縮する方法
-まずは1時間以内、そして30分、最速10分」
にて。
一通り講義をした後、
知覚動詞「見える」「聞こえる」の文型導入
の授業案を、「見られる」との違いが分かる
ように考えるというタスクをしていただきました。
文型導入のネタは、基本的にネット上の
サイトからコピペ。
それでOKです。
ところが、参加者のお1人が、スマホで
調べるのをやめてしまいました。
「どうしたんですか」と聞いてみると、
「バッテリーが。。。」
その方は、「見られる」の用法を調べるのを
すっかりあきらめてしまいました。
(私)いやいやいや。。。
「見られる」の導入にぴったりな例文が
あるじゃないですか!
「バッテリーがありません。
スマホが見られません。」(^_^)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
この文、「見える」に置きかえられませんよね。
「見える」と「見られる」の違いを示す
打ってつけの例文。
なのに、気がつかないんですねぇ(^_^)
初級文型の導入例文というと、何か特別な文を
ひねり出そうとする方がいらっしゃるのですが、
それは、違います!!
例文のネタは、何気ない日常の中に隠れている
んです。
大事なことは、そこに気がつくかどうか。
何気ない日常の中から出てきた例文ほど
自然で無理がなく、リアリティがあります。
当然、学習者にとっても理解しやすい。
では、こうした例文を思いつくにはどうしたら
いいかというと、
普段無意識に使っている自分の言葉や
周りの日本語に意識を向ける、
アンテナを張るということが大切です。
そして、自分自身の置かれている状況を
1つ上の目線で引いて見てみる。
モニタリングってやつですね。
そうすると、いろいろなアイデアが出てきます。
試してみてくださいね(^_^)