学習者にN1文型を一発インストールするCM活用術。
今回の基礎固めセミナーでは「言語と心理」
の分野で必ずと言っていいほど出題される
記憶の種類に関する問題を扱いました。
長期記憶、短期記憶、ワーキングメモリ、
宣言的記憶、エピソード記憶、意味記憶、
手続き的記憶。
これらの用語の意味と相互の関係は本当に
よく出題されるので、いま一度チェック
しておいてくださいね。
ところで、知識をしっかり記憶させるのに
必要な要素をご存知ですか。
それは、「強度」と「頻度」です。
記憶はこんな方程式で成り立っています。
記憶=強度×頻度
つまり、インパクトのある導入(=強度)
があれば、一発で記憶に残りやすく、
インパクトが薄くても、繰り返し(=頻度)
学習すれば、それはそれで記憶に残りやすい
ということです。
もちろん、両方あるに越したことはない。
どちらがいいということはありませんし、
両方織り交ぜながら学習させるのが現実的
です。
ただ、できれば強度一発で絶対忘れないような
導入ができれば、とってもエレガント(^_^)
例えば、文型を指導する際、インパクトのある
導入で一発インストールできれば、カッコいいし、
授業も効率的に勧められますよね。
「でも、どうやったらそんなインパクトのある
導入ができるんだろう?」
そこで、私は考えました。
例えば、子どもの頃の思い出は、どうして
何十年もたっているのに覚えているんだろう?
例えば、中学の時、バスケの地区大会で決勝戦
まで進んで、
時間ギリギリまで負けていたのに、最後の
最後に3点シュートを入れて大逆転した。
なぜあの日のことを鮮明に覚えているのか。
昨日何食べたのかさえ思い出せないのに。
そうやって考えてみると、記憶には3つの要素が
必要であることに気がつきます。
それは、
1.魅力的なストーリー
2.インパクトのある映像
3.感情的なオチ
この3要素があれば、体験したことはずっと
記憶の中に残り、
そして、決して忘れることなく必ず思い出す
のです。
「だったら、それをJLPT-N1文型の導入に活かす
ことはできないか。」
考えて考えて考えた(いや、それほどでもない笑)
挙句、
「Youtubeから昔の面白いCMを引っ張り出して、
それといっしょにN1文型を含んだ例文を提示
すればいいんじゃないか。」
例えば、後悔を表す「ものを」。
N1では定番の文型ですね。
そこで、
「もう少し早く歩ければ、間に合ったものを。」
という例文と一緒に、こんなCMを提示する。
HONDA asimo CM 2
https://youtu.be/YIHKEJZ77W8
それから、
「~(し)ようにも、~(できない)」
これも、N1では定番の文型。
であれば、
「勉強しようにも、先生が個性的過ぎて勉強できない学校。」
という例文と一緒に、こんなCMを提示する。
【懐かし】ファンタ CM 先生シリーズ 面白 笑える CM
https://youtu.be/Nddbmw_2WI0
どうです?
1.魅力的なストーリー
2.インパクトのある映像
3.感情的なオチ
がありますよね(^_^)
実際、これを授業で学習者にぶつけてみたところ、
効果絶大(^_^)
学習者の文法力が上がったばかりか、試験中
クスクス笑う学習者が続出(笑)
嫌でも思い出してしまうんですね(^_^)
皆さんも、面白いCMとそれにピッタリの
N1文型例文を考えてみてください。
無味乾燥な授業が面白くなりますよ(^_^)