「余剰性」って、何?
「余剰性」という言葉をご存知でしょうか。
検定試験には、こうしたマニアックな用語も
たまに出てくるので厄介ですね。
ですが、その意味が分かればなんという
ことはありません。
要は、知っているか知らないか。
「余剰性」とは、別名「リダンダンシー」
とも言われるもので、
「その意味が理解されるのに必要とされる
以上の情報が含まれること」
を言います。
例えば、日本語には「被害を被る」という
言い方がありますが、
そもそも「被害」という言葉の中に「被る」
という意味が含まれますので、
文末の「被る」は意味的には余計なんですね。
こうしたものを余剰性といいます。
日本語では、このほか「馬から落馬する」
もそうですし、
「あとで後悔する」
「一番最初」
「各~ごとに」(例:各担当者ごとに)
等もあります。
実は、こうした表現は日本語だけではなく、
英語にもあって、
例えば「three apples」の「s」も余計と
いえば、余計。
(すでにthreeと言っているので複数は
提示済み。)
厄介なのは、こうした言い方が正しいか
否かについて、結構個人差があるという
こと。
言葉も生き物ですので、かつては間違いと
言われていたものも
少しずつ変化していて、いつしか正用と
判断されることもあるのです。
では、そうした動向をどうキャッチしたら
いいのか。
1つの方法としては、文化庁が毎年
出している
『国語に関する世論調査』
を読むことです。
これは、言葉に関する意識や言葉の使い方
についての調査をまとめたもの。
直近は、こちらになります。
『令和元年度「国語に関する世論調査」
の結果の概要』
https://bit.ly/3cdcIHu
記述試験のネタ元として使われることも
ありますので、ぜひ見てみてくださいね。