篠研が「3か月で合格できる。」など口が裂けても言わない理由。
この時期、時々今年受験予定の方から、
「今年、どうしても合格したいです。
勉強を始めて3か月ですが、間に合いますか。」
というお便りを頂戴することがあります。
正直申し上げまして、まず間に合いません。
半年でもまず間に合いません。
1年だと、しっかり勉強すれば可能性は
出てきます。
理想としては、1年半から2年ぐらいの
計画で取り組まれるのがいいです。
お仕事やご家庭などで自由時間が
少ない方であればなおさらです。
主な理由は2点です。
1.出題範囲が膨大。
2.合格率が20%台と低い。
1については、試験実施団体であるJEESのサイトを
見るといいでしょう。
日本語教育能力検定試験>出題範囲
http://www.jees.or.jp/jltct/range.htm
これだとイマイチピンとこないという方は、
私の下記サイトの
「2017年度「検定合格道場」講義予定」
をご覧になれば、出題範囲の広さをご理解いただける
と思います。
通信講座「篠研の日本語教育能力検定試験対策」
http://www.kanjifumi.jp/become/distancelearning/
2についても、こちらをご覧いただければ。
日本語教育能力検定試験 応募者・全科目受験者・
合格者数 推移
https://goo.gl/GPybCE
これだけの難関を突破するためには、私の経験上
1,000時間の学習時間が必要です。
1,000時間です!
これを3か月でマスターするということは、
1,000時間÷90日=11.111111…
つまり、
土日祝日関係なく、毎日11時間以上勉強し続ける
ということなのです。
よほど根性のある人間でもない限り、
成し遂げるのは到底無理(私はできません。)
1年でも休みなしで約2.7時間/日です。
(これでも私にとってはきついです。仕事があるので。)
私が
「1年半から2年ぐらいの計画」
をお勧めする理由、さらには、
「3か月で合格できる。」
などと口が裂けても言わない理由が
ご理解いただけましたでしょうか。
「今年合格しないとまずい!!」
と思って今から勉強したって、
遅すぎるにもほどがあるという話
なんですね。
「じゃあ、今から勉強しても意味ないのか!」
いいえ、そんなことはありません。
来年、再来年合格を目指して勉強なさるので
あれば、今から始められるのがベストです。
今からじっくり腰を据えて、出題範囲を
1つずつ着実にモノにしていけば、
来年の検定試験にはギリギリ、
再来年であれば十分間に合うでしょう。
何といっても、検定試験の出題範囲は膨大。
短期決戦ではなく、長期計画で臨まれる
のが賢明です。
日本語教育能力検定試験というのは、
それぐらいの試験なのです。
一生の仕事として選ばれるのであれば、
1年や2年のハンデなど、
教壇に立ってから、いくらでも取り返せます。
この話は、
「今はまだ、検定試験合格は必要ない。」
と考えている現職教師の方にも当てはまります。
何ごとも
「必要になってから考える。」
ではなく、
「必要になることを見越して今から準備する。」
がこの業界で生き残る要諦です。