後続部が談話全体とどのような関係にあるのかを示す接続表現。

検定試験の内容は、

「指導ネタの宝庫」

という話です。

 

平成29年検定試験の試験I問題3C【接続表現】で

「後続部が談話全体とどのような関係に
あるのかを示す接続表現」

について出題されました。

 

接続詞は、談話文法の重要な検討項目ですね。

 

接続詞というと、

「だから」「しかし」「従って」「また」

などを思い浮かべるかと思いますが、

これらは、主に2つの文の論理的関係を
示すもので、

談話全体とどのような関係にあるかを示す
わけではありません。

 

接続詞の中には、これらとは別に

「後続部が談話全体とどのような関係に
あるのかを示す接続表現」

というのがあって、具体的には

「まず」「次に」「最後に」

などがこれにあたります。

 

これらの接続詞は、何かの手順を述べる
ときに使われる接続詞。

 

こうした接続詞の特徴を教師がしっかり
理解していると、

ワンランク上の指導ができます。

 

例えば、読解授業でこれらの接続詞が
出てきたとき、

後続する文章が全体の中でどの段階の
ことを述べているか、

そして、この後さらにどんな段階が続く
かということを確認しながら読み進めて
いけば、

学習者は、談話全体の構成を視野に入れ
ながら文章を理解していくことができる
わけです。

 

また、作文のときも同様に、

こうした接続詞の指導をきちっとやった
うえで、全体の構成を意識させながら
作文させれば、

手順の流れがはっきりした分かりやすい
文章作成に学習者を導くことができるの
です。

 

このように、検定試験問題からいくら
でも(というか無限に)指導の引き出しを
増やすことができるんですね(^_^)

 

私が常日頃から、

「検定試験は、指導ネタの宝庫」

という所以です。

 

要は、問題を解く私たち自身の
感度。

 

とはいえ、

現場経験のない方や経験の浅い方が
検定試験の過去問を眺めても、

おいそれと引き出しを増やす
ことはできないかもしれません。

 

経験が浅いのであれば、それは無理
からぬことです。

 

でも、もし検定試験問題から無限に
指導の引き出しを増やす方法があると
したら、どう思いますか。

 

もしも、溢れんばかりの指導の引き出しを
身につけることができたら、

きっと日本語の授業がとっても楽しく
そして内容の濃いものになるはずです。

 

ありますよ(^_^)


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