今はもう「限定用法」「非限定用法」なんて言わないんです。
ただ今、通信講座「篠研の検定対策」
講義資料
「No.032_複文の諸問題」
の改訂作業をやっています。
このセクション、とにかくたくさんの
文法項目を含んでいて、一筋縄では
いきません。
検定試験で毎年のように、しかもかなり
ヘビーに出題されるのも納得です。
そんな作業の中での気づきを1つ。
名詞修飾用法には、被修飾名詞を限定的に
修飾するタイプのものと、
限定せずにただ内容を付加するタイプの
ものがあります。
例えば、前者の例としては、
例1)赤い帽子をかぶった人。
「人」だけだと誰のことやらわかりませんが、
「赤い帽子をかぶった」と修飾することで
その人物が特定されるわけです。
一方、後者の例としては、
例2)きれいにライトアップされたスカイツリー。
「スカイツリー」は1つしかないので
名詞修飾節がなくても1つは1つ。
ただ、「きれいにライトアップされた」を
つけることでより詳しく描写されている
わけです。
以前の文法書では、前者を「限定用法」
後者を「非限定用法」と言っていました。
ところが、
日本語記述文法研究会編(2008)
『現代日本語文法6 複文』
https://amzn.to/2LjZU3k
では、
「限定的名詞修飾節」
「非限定的名詞修飾節」
という名称になっているんですね。
(ほほー、知らないうちに「節」に格上げ。)
早速、講義資料の原稿をすべてこの用語に変換。
些細なことのようですが、こういう知的更新を
するということは、とても大事です。
なぜなら、今はこれがトレンドで、
今後は検定試験にしても研究活動にしても、
こちらの用語が今後幅を利かせてくると考え
られるからです。
こういうことを知らずに、相変わらず
「限定用法」「非限定用法」という用語を
使い続けていると、
「えっ!まだそんな用語使ってるの?」
「今のトレンド知らないの?」
「あなたの知識、一巡古いです。」
と後進教師にツッコまれてしまいかねません(>_<)
実際、検定試験を受験した際、手もとの参考書と
用語が違って慌ててしまったという方、いませんか?
そういう意味でも、絶えず
「知的更新」
をするということは、とても大事なんですね。
そんな仕組みを持っていますか。
持っていないと、あっという間に
時代遅れな知識にいつまでもしがみつく
「化石化教師」
になってしまいます。
そんな教師にならないために、きっちり知的更新が
できる仕組みがあったらいいと思いますか。
ありますよ(^_^)