日本語教育能力検定試験、失敗する勉強法5選(1)
日本語教育能力検定試験受験指導を
20年以上やっていると、
合格者、不合格者のデータが自然と
蓄積され、
「この人は、合格するな。」
とか、
「この人は、危ないかな。」
というのが、なんとなくわかるよう
になりました。
そして、結果を残せない方には、ある
共通の特徴があります。
そこで、今回は
「失敗する勉強法5選」
と題して、結果が残せない勉強法を
数回にわたってご紹介します。
ぜひ、ご自身の今までの勉強法を見直し
てみてくださいね。
1.失敗する勉強法(その1)
【そもそも勉強量が少なすぎる。】
「それを言っちゃ、おしまいよ。」
と思われるかもしれませんが、
合格する人と合格できない人では、
圧倒的に勉強量が違います。
私は常々、
「合格に必要な学習時間は1000時間」
と言っていますが、合格する人は
1000時間程度は普通にこなしています。
中には、「そんなにやってない。」
という方もいるかもしれませんが、
そういう方は、卓抜した判断力や類推
力の持ち主か、
試験勉強をする前に、大学等で相応
の勉強をしたことがある方です。
知識ゼロから勉強するのであれば、
「合格には1000時間かかる。」
と腹をくくり、それに沿って学習計画
を立て、実行することが肝要です。
2.失敗する勉強法(その2)
【短期決戦でやろうとする。】
「ゼロから3か月で合格したいんです!」
こういう方、本当に多いです。
こういう方は、「熱しやすく冷めやすい」
タイプの方が多いようです。
もちろん、これ自体悪いことではありま
せん。
短期で合格できればそれに越したことは
ありませんから。
問題なのは、短期決戦で結果を出すため
には、
中長期的な取り組み以上に多大な労力が
かかるということに、あまり目が行って
いないという点。
どういうことかというと、例えば1000時
間学習するとして、
それを500日かけてやるのであれば、
1000時間÷500日=2時間
すなわち、1日2時間程度の勉強でOK
という計算になります。
実際、個人差はあれ、だいたいこれぐら
いのペースで大丈夫でしょう。
同様に、100日かけて勉強するとすれば、
1000時間÷100日=10時間
すなわち、1日10時間程度の勉強が必要
となります。
だいたいこの時点でほとんどの方は
「無理!」となるわけですが、
仮にそれができたとして、合格レベル
に到達できるかというと、
正直むずかしいかなと思います。
なぜなら、
「短期決戦だと、知識が頭に馴染む時間
が少ないから。」
中長期に取り組めば、勉強以外の時間
に、脳内で知識が徐々にこなれて馴染ん
でいく時間を確保することができます。
実は、この「無用の用」的な時間が非常
に重要なのです。
となれば、1日10時間では100日やっても
合格は難しく、
さらに知識が頭に馴染む時間を意図的に
設けなければいけません。
それは、かなり難しいこと。
ですので、学習期間は最低でも1年、
できれば2年程度確保なさるのが
お勧めです。