日本語教育能力検定試験に独学で合格するためには。

「日本語教育能力検定試験を独学で
合格したい。」

「独学で合格したいが、どのような
勉強をすればいいのかわからない。」

という方、非常に多いと思います。

ただ、最初に一言申し上げたいのは、

「この教材を、このように使って
勉強すれば、誰でも必ず合格する。」

といったことはないということです。

（そういう短絡的な謳い文句に
騙される人のいかに多いことか。）

人それぞれ置かれている状況も違えば、
しっくりくる勉強方法も違います。

仕事も家庭の用事も特になく、時間が
たっぷりあるという方と、

日々仕事や育児、介護に追われて、なか
なか時間が取れないという方では、

当然学習方法は変わってきます。

また、１人で静かにじっくり勉強するのが
好きな人もいれば、

友だちと集まって、分からないところを
教え合いながら勉強するのが好きな人も
います。

どちらがいい悪いはありません。

要は、どちらが自分の性に合っていて、
最後まで続けられそうか。

ここが非常に重要なのです。

では、どうすれば自分に合った勉強方法
を見つけることができるのか。

そのためには、まず今の自分が検定試験
の勉強に、どれくらいの準備ができてい
るかを、

できるだけ正確に知る必要があります。

これをレディネス調査と言います。

具体的には、以下のような項目です。

（１）試験勉強に週何時間ぐらい投下できるか。

（２）今までどれくらい検定試験の勉強をして
きたか。

（３）手元に、どれくらいの参考書や問題集が
あるか。

（４）ご家族がいる場合、あなたのチャレンジ
に対して、ご家族の理解は得られている
か。

（５）試験勉強に、どれくらいのコストがかけ
られるか。

（１）については、一度１週間の行動をノート
に記録することをお勧めします。

１週間の行動を記録すれば、１週間でどれくら
い試験勉強にあてられるか、より正確な数値を
出すことができます。

（２）について、私は常々、検定試験合格には
1000時間の学習量が必要だと言ってきました。

これは、多くの合格者を見ていて実感すること
です。

ですので、もし今まで全く勉強したことがない
のであれば、

（１）で出した数字から1000時間こなすのに
どれくらいの期間が必要か計算してみるとい
いでしょう。

また、これまで420時間養成コースで学ばれた
方は、それに費やした学習時間を差し引いて
考えても構いません。

もちろん、1000時間というのはあくまでも目
安でしかありませんので、実際の学習状況を
みながら、適宜判断してください。

（３）については、もし手元の参考書や問題
集を５回反復して学習していないのであれば、

いたずらに他のものに手を出さず、まずは、
お手元のものを完全習得することをお勧めし
ます。

（４）は、意外と大事です。

試験勉強は、ご家族の理解や協力がなければ、
できるものではありません。

ぜひ、勉強を始める前に、ご家族のご了解を
取り付けておいてください。

（５）も大事なことです。

私が言うと、どうしてもポジショントークと
受け取られますので、この辺りはご自身で
ご判断ください。

以上、レディネス調査ができら、今度は
自分にとってのロールモデルを探します。

できるだけご自身と同じような境遇の方で、
すでに検定試験に合格した方を探し、

その方の勉強方法や教材の選び方、
年間学習スケジュール、スランプ脱出法など、

できるだけ細かくいろいろ聞いてみること。

そして、その方がやった通りにやってみる
こと。

まずは、真似ることが大事です。

とはいえ、

「私の周りに、そんな人なんていない。」

という方もいるでしょう。

そういった方に向けて、

YouTubeチャンネル
「篠研の日本語教育チャンネル」

では、検定試験合格者の方にインタビューを
した動画を配信しています。

篠研特別企画
「私はこうして検定試験に合格した！」
https://www.youtube.com/playlist?list=PLvgmVd-7wGnLWMP0DQ9-GuRPYTmWVGbEr

ぜひ、こうした動画をご覧いただき、
ご自身のロールモデルを探してみて
ください。