日本語教育能力検定試験を知る(2)-合格点、合格率
「日本語教育能力検定試験」と言って
皆さんが一番気になるのは、やはり
【合格点は何点か】
ということでしょう。
実は、本試験では「合格は何点以上」
という明確な基準は出されていません。
ネット上では、試験後に、
「私は今年、●●点で合格したから、
合格最低点は何点だ。」
とか、
「今年の合格最低点の推計値は●●点だ。」
といったコメントが飛び交いますが、
これらはすべて推測であって、実施団体の
公式見解ではないので、
私は、こういうコメントにあまり振り回さ
れるべきではないと考えています。
こんなことに一喜一憂する暇があったら、
10分でも勉強したほうが合格に近づきます。
ただ、これまでの経験から言うと、概ね
75%%以上が合格圏内だろうと考えます。
各試験科目の配点は、それぞれ
試験I 100点
試験II 40点
試験III 100点
計240点ですので、180点以上が1つの目安
になります。
ただし、合格最低ラインは年によって変動
すると思われますので、合格確実というわけ
ではありません。
また、本試験では、緊張したり、慌てたりで
実力を100%発揮できるとは限りません。
もちろん、満点を目指す必要はありませんが、
自信をもって本試験に臨みたいのであれば、
85%~90%を目指して勉強することをお勧め
します。
次に、合格率。
これについては、下記公式ページで公表されて
いるデータから割り出すことができます。
日本国際教育支援協会>日本語教育能力検定
試験>応募者・全科目受験者・合格者数 推移
http://www.jees.or.jp/jltct/pdf/R2-1obosya.pdf
このグラフを見てみると、平成26年から
受験者数がうなぎ上りに上昇していることが
わかります。
直近の令和2年は、前年より下がりましたが、
このコロナ禍での実施を考えると、はやり
高水準です。
そして、過去5年の合格率を割り出してみると、
◆2016年
・受験者数 4,907名
・合格者 1,231名
・合格率 25.09%
◆2017年
・受験者数 5,733名
・合格者 1,463名
・合格率 25.52%
◆2018年
・受験者数 6,801名
・合格者 1,937名
・合格率 28.48%
◆2019年
・受験者数 9,380名
・合格者 2,659名
・合格率 28.35%
◆2020年
・受験者数 9,033名
・合格者 2,613名
・合格率 28.93%
概ね25%~28%台で、特に平成30年から
合格率がクッと上がったことが分かります。
とはいえ、合格者は3.5人に1人という
割合ですので、決して易しい試験では
ありません。
従って、膨大な試験範囲も含めて考えれば、
【できるだけ早く試験勉強を始め、
本試験まで継続的に勉強を続ける。】
ということが、合格への確実な方法と
言えるのです。